「世界のクロサワ」こと、黒澤明監督による映画のロケ地が箱根に?


どうも。ハコネラインです。

九月に入り、次第に頬をなでる風も涼しく感じる今日この頃。

穂が付き始めたススキは、どこか月夜の晩を心待ちにしているようにも見えます。

そうそう、ススキと言えば仙石原のススキ草原。実はこの場所は、かの有名な黒澤明監督作品のロケ地になったことがあるとか!今回、そのあたりを探ってみました。

 

映画監督「黒澤明」とは?

黒澤明(くろさわあきら)
【1910年 – 1998年】

日本が世界に誇る映画監督。ダイナミックな映像表現とヒューマニズムに徹した作風で、『羅生門』『生きる』『七人の侍』など30本の監督作品を生み出し、アカデミー賞と世界三大映画祭(ヴェネツィア、カンヌ、ベルリン)で賞を得た。

スティーヴン・スピルバーグやジョージ・ルーカス、クリント・イーストウッド、北野武など、世界中の名だたる監督や俳優がファンを公言している事でも有名。

 

逸話・伝説

監督は、完璧主義で一切の妥協を許さない厳しい演出で知られていました。

  • スタッフと役者を待機させながら、演出意図に沿った天候を何日も待ち続ける事は特に有名。
  • 納得がいくまで同じセリフを何度も言わせ、40回を過ぎた頃、「じゃさっきの18回目のも一度やってくれ。」
  • 民家の二階部分が邪魔で、住民にお願いして撮影の時だけ二階部分を取り、撮影終了後に元に戻したり。
  • 映ることのない戸棚の中の茶器にもこだわり、新しく焼かせたという。
  • 時代劇で刀で人を切る際に充てられる斬殺音は、監督の作品である「用心棒」が最初。

 

代表作

  • 姿三四郎 (1943年)
  • 醉いどれ天使 (1948年)
  • 生きる (1952年)
  • 七人の侍 (1954年)
  • 蜘蛛巣城 (1957年)
  • 隠し砦の三悪人 (1958年)
  • 用心棒 (1961年)
  • 椿三十郎 (1962年)
  • 天国と地獄 (1963年)
  • 赤ひげ (1965年)

 

箱根が舞台となった作品

それでは、巨匠世界のクロサワが箱根仙石原にある、ススキ草原を舞台とした映画はと言うと。

監督のデビュー作、姿三四郎です。

ではどの場面か。それは劇中のクライマックス。主役の姿三四郎が檜垣源之助と決闘するシーン。監督は当初、セットの中にススキ草原をつくり、扇風機で風を見立てる予定でしたが、最後のシーンにこれでは迫力が足りないと感じ、箱根に向けてロケに出かける事になったのです。

 

ロケは順風満帆ではなかった?

箱根に降り立つ一同。しかし天候があまり良くない。雲のかたちや風の勢いも満足いかず、何時間待ってもカメラは回す事が出来なかったそうです。そう、ここから黒澤名物「天気待ち」がはじまります。

そしてついに最終日の午後。待ったかいもあり、最高の風がぶわ~っと!
その執念もあって、臨場感と緊迫感のあるクライマックスにふさわしい決闘シーンに仕上がっています。

 

まとめ

伝説や逸話が多く残り、その存在は広く知られる世界のクロサワ。しかし、作品を見たことがない人も多いと思うので、まだの方はこれを機に是非ご覧ください。
作品はモノクロばかりですが、なぜか見ているうちに段々と色が付いてくるような、不思議な感覚もモノクロならではですよ。

余談ですがこの姿三四郎。柔道家なんですよね・・・。なのでススキ草原での決闘はもちろん柔道。柔道対決になぜこの場所を選んだのか。。天才と言われる所以はこのあたりから始まっているんですね。

それでは、また。